2015/03/22

帰宅途中

昨日19時ごろ外に居た。
最近この時間帯に道を歩いているということが無かった気がする。時間帯といっても時刻ではなくて、日が落ちてその後、暗さが黒く目立つ直前の夜とも夕方とも取れないそういう時間帯、空の赤みは引いているのでいわゆる黄昏よりも夜に近い時間帯だ。

家に向かって急勾配の坂を下っていくのでやけに街路樹と電線が目に付く。下から見上げるとシルエットが血管のように貼り付いて見えた。




2015/03/20

原典は聖典ではないというお話

中世末期にあたる14世紀-15世紀初頭の音楽を演奏するとき、現代譜を見ながら音を出してみるとなんだかおかしな音がする、ということは割とよく起こる。そこで写本と現代譜を見比べて現代譜に間違いがあるのを発見するというのも間々あることだ。逆に現代譜が間違っておらず、その不思議に響いた音が何らかの対位法的な意味を持っていることを発見して驚くこともある。

では原典である写本のほうに間違いを見つけるということは無いのだろうか。写本は人間の手作業によって作られているわけなので当然、ある。そういう例を見つけたので適当に解説してみる(音源がうまく再生されない場合は少し待つか、それでも再生されない場合はページを更新してください)。

もしかしたらここで分析した箇所には既に同じような考察がなされ論文が発表されていて、それを私が知らないだけかもしれないので、もしご存知の方がいたら是非お知らせくださいませ。

2015/03/13

携帯カメラ

昨日ジャムセッションを聴きに行ったバルの明かりが気に入ったので写真に撮ってみたのだけど、全然きれいに撮れませんね。
中で光ってる電球のフィラメントがきれいなのに、完全に飛んでしまっている。携帯のカメラだから仕方ないのかな。ま、一眼レフを持たされたからといって上手く撮れるつもりでいるというわけではないですけど(笑

やっぱりジャズのジャムセッションっていうシステム(といっていいのか分からないけど)ってすごいよね、といつも思う。夜な夜なその場その場でアンサンブルして人前で演奏する機会があるってことだからね。しかも2・3分の打ち合わせで。これは鍛えられるだろうな。

古楽もオスティナートとかジャムしやすいフォーマットがあるんだから、古楽バーとかできたら夜な夜な盛り上がったりするのかしら(笑


2015/03/09

屋上と道端

新しい部屋は小さいのだけど屋上テラスに直結している。
2日ほど前の夕焼けがきれいだった。

それと以前から気になっている自動販売機。
これ、生の魚介類の自動販売機。生牡蠣まで売ってる。
もちろん品質には問題ないのだろうけど、やっぱりなんだか買うのをためらってしまう。ここ以外では見たことがありません。お昼ならこの自動販売機の横の扉が開いて普通の魚屋さんになります:)


3分薀蓄クッキング

拾ってきた画像を使って専門外のことに適当に薀蓄をたれる試み。

Facebookで一度シェアしたけどこの画像。
Luttrell Psalter, England ca. 1325-1340 (British Library, Add 42130, fol. 75v)

この画像の中で、最も当時の現実を反映していると思われるのは攻城の様子だ。守備側が花を投げて対抗するようなことは現実には起こりえないわけだけど、攻め手の様子が現実からかけ離れてしまっては、画像が「城を攻めている」という情報として意味を成さなくなってしまうからだ。

攻め手の様子は全体的には甲冑に身を包んでいるが、その攻め方は4種に分けられる。左側から剣による武装、開いた城門からの浸入、クロスボウによる遠隔攻撃、梯子による城壁の突破の試みである。

この中で私が興味を引いたのはクロスボウ。百年戦争中の戦闘においてイギリスはロングボウを用いてフランスに対して大打撃を加えていたので、いつの間にかイギリス=ロングボウという思い込みが出来上がってしまって、この絵を見たときまずそこが気になった。

ちょっと調べてみるとこの当時の遠距離武器としてヨーロッパ全体的にクロスボウが広く使われていたことが分かる。それはイギリスも同様でいわゆるロングボウは13世紀頃から本格的に用いられるようになったようだ。この絵はその武装の変化が起こった後に描かれているわけだが、武装の変化は既に起こっていても戦場のイメージとして遠距離武器にクロスボウがまだ思い浮かぶ時代だったのだろう。

ちなみに百年戦争中のフランスのクロスボウとイギリスのロングボウを比較検証した場合、クロスボウは機械仕掛けのため取り扱いの習得には時間が掛からない上に甲冑すら貫通する威力を持っていたが、実際の戦闘において速射という面においてはロングボウに大きく差をつけられてしまう。クロスボウが1発放つ間にロングボウは7発放つことができるという結果が出たそうだ(wiki)。
ここまで連射速度に差がついてしまうと、ロングボウによって張られた弾幕をかいくぐってクロスボウを撃つこと自体ができなくなってしまうことは想像に難くない。

弓の速射能力というと思い出す動画がある。イコノグラフィーからヒントを得て歴史的な弓術を研究・実践している人の動画。最後のほうに速射のシーンがあって、もちろんロングボウのような長距離射撃を念頭に入れた使い方ではないけれど、弓という武器がどのくらいのポテンシャルを持っていたのかよく分かる。

取り止めが無い感じだけど、今回はここまで。絵1枚がいろんな情報にアクセスきっかけになるのは快感ですね。クロスボウの歴史が思っていたよりずっと長いことにびっくり。



2015/03/07

走れミニマ


さて、これは何の譜例でしょう。これだけで出所が分かるのはかなりの中世音楽好きですね。でもとても有名なフレーズなのです。

まあ勿体振っても鬱陶しいだけなのでネタばらしするとキプロス写本とも呼ばれている Torino J.II.9に収録されているJe prens d'amour noriture という曲のCantusの一部です。この曲はEn attendantを引用している楽曲群の一例で冒頭はPhilipoctus de Casertaが作曲した En attendant をほぼそのまま使っています。
もちろんそれだけでも興味深いわけですが、画像のように旋律なし、つまりリズムだけでもとても興味深い部分を含む作品なのです。答えを見る前にどんなリズムかちょっと考えてみてください。

ベースになるMensuraは Imperfect tempus/major prolationなので 6/8 に相当します。

2015/03/04

引越し(再

引越し完了。
3ヶ月住んだ家は家主が引っ越すことになり、その結果入居者全員お引越しすることになったのです。今はClotという地区に住んでいます。この前まで住んでいたBac de Rodaから地下鉄で1駅なので距離的にはとても短い移動でしたが、今度はエレベーターの無い家なので荷物を上げるのが一苦労でした。

バルセロナ在住の日本人の中で有名な中華料理屋があって丁度その目の前という立地なので料理が面倒くさいとすぐに行きたくなりそうで怖いです(笑

しばらく前ですがカーニバルのときの写真。踊っているのは子供たちです。結構複雑なフォーメーションで踊ってました。

恐怖のアイスお化け。このキャラクターで誰がアイスを食べたがるんだろう。

ジャズトランペッターの友人宅へ行くためにBac de Roda と Clotの間を徒歩で何度も行き来していた時に毎回通っていた道。道の両端が車道で真ん中が歩道になってます。

Gracia地区にジャムセッションを見に行った後に偶々入ったBar. 
雰囲気がよかったのでちょっと撮ってみた。

呼んだらこっち向いた。

『自動車学校ダカール』
ものすごいドラテクを教え込まれそうです。

バルセロナは段々暖かくなってきました。まあ地中海気候ですしもう3月ですものね。
と書きつつ、実は今日は雨なのです。なんだか久しぶりにしっかり雨が降っています。雨が上がったらさぞ気持ちのいい天気になるだろうな。